五井先生が、合気道開祖の植芝盛平先生に贈られた詩です。
「神の化身」―植芝盛平翁を讃う―
「其の人は確に神の化身だ
其の人は肉体そのまま宇宙になりきり
自己に対する相手をもたぬ
宇宙と一体の自分に敵はない
其の人は当然のようにそう云い放つ
五尺の小身
八十路に近い肉体
だがその人は宇宙一杯にひろがっている自分をはっきり知っている
如何なる大兵の敵も
どのような多数の相手も
そのまま空になりきっている
其の人を倒す事は出来ない
空はそのまま天御中主
天御中主に融けきったところから
その人は守護神そのままの力を出だす
この人の力はすでにすべての武を超えた
大愛の大気のはたらき
鋭い眼光と慈悲のまなざし
その二つのはたらきが一つに調和し
その人の人格となって人々の胸を打つ
その人は正に神の化身
大愛絶対者の御使人
私はその人の偉大さを心に沁みて知っている 」 詩集「祈り」より
愛と平和の武道である合気道開祖の植芝盛平先生と五井先生は、お互い「私は宇宙です(我則宇宙也)」を自覚された神人と認めあわれ、親交がありました。植芝先生は和歌山県の田辺のご出身で熊野に縁深く、三重県鈴鹿の椿神社とも大変ご縁があります。
植芝先生が昇天され(昭和44年4月)、救世の大光明に入られた時、五井先生は、「大いなる合氣の神の加はりて平和の祈り光いや増す」と詠まれました。